ども、アンディです。
今回の映画はあの長渕剛の映画初主演作品の「オルゴール」です。
大ヒットドラマの「とんぼ」の続編と言っていいのかなという映画となっており、とんぼの世界観や価値観をそのまま映画にしたのがこの映画。
登場人物の名前は違うものの、キャストは大体同じなのでとんぼを観ていた方は入りやすいですね。
もちろんとんぼを観た事がない人でも長渕イズム満載の映画ですのでオススメ。
長渕の音楽家としての作品を初期、中期、後期と今現在で分けるなら「中期」の長渕剛の世界観がそのまま出ている映画といった感じ。
「昭和」「JEEP」などの名作アルバムを世に出した頃の作品なので「中期」ファンの方は必見ですね~
1989年公開の日本映画で監督はこの映画が初作品の黒土三男。
キャスト(主演)は長渕剛、哀川翔、仙道敦子、大滝秀治、石倉三郎等。
やくざの神崎勇次(長渕剛)と一人息子の蓮との絆と愛情を長渕らしい観点で描いた物語。
ちなみに前回の映画記事はこちら
映画【デスノート2the Last name】あらすじネタバレ感想レビュー!壮絶な結果でした
オルゴール あらすじネタバレ
一人息子の居場所が解る
ある日、鉄砲玉に狙われてしまった阿南連合のやくざ者である神崎勇次(長渕剛)は鉄砲玉を撃退したものの、その男が子供を人質に取ったが、助けに入った母親が刺されてしまった。
その母親のお通夜に出た勇次はその夫に帰れと追い出されていく時に人質に取られた子供が神崎を見つめていた。
神崎には刑務所にいる間に一人の男の子が生まれており、母親に生涯その子供に会わないという条件の代わりに名前をつけたのは勇次であった。
勇次の息子は蓮という名前だった。
かつての勇次のシマは舎弟が幅を利かせており、勇次は親分の阿南に直談判に行くが悪いようにはしないからと勇次の話をのらりくらりとかわした。
阿南は勇次を恐れており、煙たい存在であったのでそれから勇次の命を狙うようになる。
一方、勇次の弟分の翔(哀川翔)は勇次の妹のきよ(仙道敦子)との結婚を間近に控えており、幸せな日々を送っていたが、ある日勇次の子供の居場所を発見してしまう。
兄貴に教えようとした翔だったが、きよに止められて居場所を言わなかった。
息子と母親との再会
翔は隠していたが、阿南に息子の写真を渡されてしまった勇次は次第に荒れていく。
そんな中勇次の心を癒したのは街の古物商にあった一つのオルゴールであった。
店の店主(大滝秀治)はいつも温かい目でオルゴールを見つめる勇次にコーヒーを勧めるがまた今度と断った。
いらつく勇次にいてもたってもいられなくなった妹のきよが勇次の息子の蓮の元へ連れて行く事にしたのであった。
おもちゃの自動車で一人で遊ぶ蓮に話しかける勇次。
やっと念願の蓮に会うことができた。
しかし蓮は母親の愛情を注がれることなくいつも孤独だった。
しばらく経ったある日の雨の夜。
蓮の母親が自身の客の男と飲み歩いている姿をみた勇次は怒って男と母親を泣きながら叩き続けた。
しかし母親が泣きながら「あんたのせいだ」といわれ黙ってしまう。
母親は生きていく為に稼がなくてはならず、蓮をかまってやれないと。
勇次はその場を後にする。
その後、勇次は車好きな蓮を連れ出してジープで海に行き親子水入らずの時間を二人で過ごしたのであった。
きよと翔が襲われる
勇次はかつての自分のシマが舎弟が仕切っている事に対して不満を持っており、阿南の親分に言っても無駄だった為に自分でシマを奪い返してしまった。
元々勇次を快く思っていなかった阿南はついに強硬手段に出た。
勇次の妹きよと弟分の翔がさらわれてしまったのであった。
倉庫で監禁された二人。
阿南を罵った翔がきよの目の前で殺されてしまう。
勇次がそこに駆け付けたが時すでに遅し、死んだ翔と気を失ったきよだけが倒れていた。
翔が亡くなり、妹のきよは目の前で殺されてしまった翔のショックで記憶を失ってしまい、病院に入院する事になった。
そこへ、きよにあのオルゴールをプレゼントしてあげようとして古物商に行ったが肝心のオルゴールがいつもある場所にない。
売れてしまったのか?
そこへ店主が勇次に言った「欲しいと言うお客さんがいたけど断った。オルゴールはここにありますよ」と奥からあのオルゴールを出してきたのである。
そのオルゴールを持ってきよの元へ。優しいオルゴールの音色が悲しく響いた。
ラスト
勇次は翔ときよの仇を討つ為に、知り合いの披露宴に出席していた阿南の元へ日本刀を持って出向いた。
途中気付いた阿南はトイレに逃げ込んだが勇次に追い詰められてしまう。
命乞いをする阿南に「恥をさらしながら生きやがれ」と言いながら背を向けた勇次に阿南が発砲する。
その瞬間、勇次は鬼の形相で阿南を斬り殺したのであった。
パトカーに乗せられて式場を後にした勇次は署へ移送中に道路で蓮の姿を目撃する。
蓮も勇次に気付いて「おとうさーん!!」と叫びながら勇次の乗るパトカーを追いかける。
勇次は何とかパトカーから飛び降りて発砲で負傷した足をひきずりながら蓮に駆け寄って蓮を抱きしめたのであった。
まとめ 感想レビュー
まさに中期の長渕剛ワールド全開の作品といってもいいでしょう。
バブルの時代に浮かれ切ったチャラチャラした男と女がはびこる世の中に逆行するように不器用で義理堅い男の生き様を描いたまさにやくざ映画とはこの事でしょう。
この頃の長渕剛はギラギラしていてパワーがあって好きだったなぁ。
純粋な親子の愛とやくざである長渕の葛藤が垣間見えて男としてやっぱり心が燃えるというかそんな作品ですね。
ただ、長渕作品は展開が読めてしまうのでその辺りの楽しみは半減してしまいますがやくざ役の長渕にはピッタリですね。
砂浜をジープで走ってる時に挿入歌の「シェリー」が流れるシーンはマジでかっこいいっす!
オルゴールのメロディでもありこの作品の主題歌「激愛」は切なさと無常さを物語っており、当時の長渕らしい歌ですね。
「人間クソばっかり食ってるとくそみてえなツラになっちまう見本じゃねぇか」と賄賂を貰う刑事に言い放つシーンは気持ち良かったなぁ笑まさに名言。
長渕キックも作中にあるので是非チェックしてみてはいかが?
アンチ長渕の方はごめんなさいね!
- ストーリー性 ★★★☆☆
- 映像 ★★★☆☆
- アクション ★★★☆☆
- ヒューマン ★★★★☆
- 総合点 ★★★☆☆(3.3点)
★5つ(5点)が最高評価