ども、アンディです。
今回の映画は「月に囚われた男」です。
DVDのパッケージを見ると何とも面白くもなさそうな映画でしたが、あらすじを見て借りて観てみましたが、予想を裏切る面白さでしたよ。
2009年公開の映画で監督はダンカン・ジョーンズ。
主演(キャスト)はサム・ロックウェル。
資源が枯渇し地球のエネルギーの7割を月から得ていた近未来。
ルナ社から派遣されていた宇宙飛行士のサムは月のエネルギー「ヘリウム3」を地球へ送る仕事をたった一人でこなしていた。
契約期間の3年が終わりに近づき、家族に会えることが現実味を帯びてき頃に異変が起こってしまう。
月でたった一人の彼の運命やいかに。
ちなみに前回の映画記事はこちら
【映画・エイリアン】初代がやはり面白い あらすじネタバレ感想レビュー
月に囚われた男 あらすじネタバレ
月で任務に励む一人の男
サム・ベル(サム・ロックウェル)はルナ産業というエネルギー会社と3年契約で月でたった一人で資源が枯渇し、地球で全体の7割のエネルギーを供給できる月の資源「ヘリウム3」を送る任務に励んでいた。
しかし、3年という月日は長く、月面基地での話し相手は人工知能のロボットのガーティー(ケヴィン・スペイシー)だけであり、精神的に疲弊していた。
たまに運動をしたり地球で待っている愛する妻テスと3歳の娘イヴのたまにくるビデオレターを見て耐える毎日だった。
そして、衛星通話が故障してしまいリアルタイムで地球と通信できなくなってしまい次第に体調が優れなくなったサムは、幻覚を見るようになり、月面で動いている採掘機に車で衝突してしまった。
基地で目覚めたサム
基地の治療室で目覚めたサムは記憶が曖昧であった。
ガーティーは地球のルナ産業の本社に事故があった事を伝え、救助隊を送らせることとなった。
しかし、目覚めたサムはガーティがリアルタイムでルナ産業と話しているようなガーティの行動を不審に思い、基地の外に出たいといったがガーティーは本社の指示で外出禁止だと言う。
サムはわざとパイプを破損させてガーティーに外に出る許可をもらい、外に出た。
しかし、基地から出る時の宇宙服がそこにはなく、車も2台あったはずが1台しかなかった事を不審に思って車に乗り込み走り出すサム。
採掘機を発見すると、そこには事故をして動けなくなった車もあった。
車内を覗くと宇宙服に身を包み、動けなくなっていた男がいたのでサムはその男を基地へははこんだのであった。
もう一人の「サム」
基地へ連れ帰った男を治療室へ運ぶサム。
自分とそっくりなその男が何者かガーティーに聞くがガーティーは答えなかった。
やがて歩けるまで回復したサムA(最初の事故を起こした方)は自分がサムだと言い、2人サムがいるという事は自分達はクローンだと言うサムB(治療室で目覚めた方)。
更に家族の記憶を2人とも共有していたのでサムBには確信があった。
言い争いになり、ついにガーティーがあの事故の後にサムBを起動させた事を明かした。
やがて、衛星通信は電波塔によって妨害されていた事を突き止め、さらに基地にあった隠し部屋には大量のクローンが保管されていたのである。
つまり、ルナ産業は3年でサムのクローンを使い捨てで働かせていたのであった。
3年の任務を終えたサムのクローンが地球へ帰還する為のポットが実は焼却処分する施設であり、それをひたすら繰り返していたのであった。
遂に家族と衛星通話が可能になる
妨害電波がある塔を越えて地球と連絡をとるサムA。
そこに出たのはサムの娘のイヴであった。
彼女はすでに15歳になっていた。母親のテスは亡くなった事もサムに知らされたのであった。
さらにイヴは父親を呼んだので慌てて通話を切ったサムA。
自分がクローンだという事を突き付けられたのであった。
基地へ戻り、サムBがこのまま救助隊がくればクローンが2人いれば2人とも消されてしまうのでサムAにヘリウム3を運ぶポッドに乗って地球へ脱出しろと言った。
しかし、サムAはすでに体がボロボロだったのであの事故現場に連れて行くようにサムBに言い、さらに地球へはお前が行くべきだと言う。
地球へ
ガーティーにもう一人クローンを起動させ、サムAを事故現場の車へ残して地球への脱出の準備を始めるサムB。
今まで親身になってくれたガーティーが飛び立つ前に記憶を消せと言った。
サムBはガーティの電源を切り、再起動させて記憶を消す。
さらに採掘機を電波塔に突入させて倒壊させた。
これによって後から起動したクローンが地球への衛星通話が容易となったのであった。
そして、地球へと脱出したサムBを壊れた車の中見送るサムA。
地球へ辿り着いたサムBがルナ産業を告発して物語は終わる。
まとめ 感想レビュー
何の先入観もなく観たものの、途中からはこの映画の独特の世界観に引きずり込まれた感じです。
最初こそは家族を地球に置いて3年という長い年月を月という閉鎖空間でたった一人で過ごし、あと数週間で家族の元へ帰れると思った矢先の急展開には衝撃を受けましたよ。
サム・ロックウェルの希望からのあの絶望感を味わう演技はすごいです。
時折映る月から見た地球がまた哀愁が漂って映像的には引き立ててくれました。
観る者にとっては考えもしない展開でしたが、あまりにも切なすぎる映画ですね。。。
クローンが2人出会ってしまった事自体が奇跡ですし、それがなければ永遠と続いていたであろうルナ産業の悪事がバレて少しは気が晴れましたね。
サムAに途中で感情移入してしまって同情してしまったと同時に知らなかった方が幸せなのかもとも思ってしまいましたよ。
途中までAIのガーティーが黒幕ではないのかと思いましたが、良い奴だったのが救いかな。
サムAとサムBが最初はお互いに毛嫌いしていたものの、段々と打ち解け合っていき、最初は嫌がっていたハイタッチをした時はもう2人共好感が持てましたね。
サムAが地球へ帰るのを諦めて車に残った時にサムBに地球で旅に行ってくれと行ったのが印象的です。イヴには会えないのですからね。
クローンとは何ぞや?と考えさせられるストーリー。
いやぁ、観て良かったっす。SF映画ではこの映画も推したい映画です。
- ストーリー性 ★★★★☆
- 映像 ★★★★☆
- アクション ★★★☆☆
- ヒューマン ★★★★☆
- 総合点 ★★★★☆(3.9点)
★5つ(5点)が最高評価